膵癌
2017年度の膵癌切除は55例(福浦44例、センター11例)であった。
以下は2016年までの症例数を示す。2015年は過去最高の57例であり、減少はあったものの全体的には症例数は年々増加傾向である(図1)。
累積症例数は全体で725例、切除率は65%であった。
術式の内訳は膵頭十二指腸切除35例、膵体尾部切除12例であった。
その内血管合併切除再建を必要とした症例は20例(門脈合併切除再建16例、動脈切除再建4例)であった。
切除例全体の5年生存率は25.4%であった。
切除例のfStage別の生存曲線は図2の通りであった。
膵癌のResectability毎の予後はResectable膵癌の生存期間中央値は24.1ヶ月、5年生存率は25.4%、Borderline resectable膵癌で術前加療後に切除施行した症例の生存期間中央値は24.7ヶ月、5年生存29.6%、unresectable膵癌で切除が可能となった症例の生存期間中央値は26.3%、5年生存率は20%であった。
現在の当科での膵癌に対する治療方針を表に示す。
Borderline resectable膵癌に対してはGemcitabine+S-1療法から2016年度よりGemcitgabine+Nab-paclitaxelによる術前化学放射線療法を施行している。
Unresectable膵癌に関しては2014年度よりYCOGによるCFLAP studyとしてFOLFIRINOX療法を導入し切除率・生存率の向上を目指し症例集積中である。
同門会誌-藪下先生より